「老いる勇気」岸見一郎 著を読了したので書評。
「嫌われる勇気」でベストセラーを出した岸見さんの新作。
内容としては、哲学者の言葉を引用したり、
ご自身の50歳で大病が起きたことや両親の老いで
感じた内容をわかりやすく説明しています。
私自身も母親が脳出血になった際に感じた人生に対する
価値観や死生観について考えさせられたことによって
深く考えさせられるものがありました。
母親の大病によって、明日という日が必ず来るということが
自明ではないことに気付かされることになったからです。
歳を重ねていくことがネガティブなイメージに一見とらえがちですが、
じゃ若い時に戻りたいかというと、たくさんの知識を学んだ過去には
戻りたくないと著者は言っています。
引用の中に
哲学者のアドラーの言葉がよく引用されていますが
心に残ったのが
「自分に価値があると思う時にだけ,勇気を持てる」
というところです。
例えば課題を取り組むには勇気が必要だと言っているのですが
なぜ勇気がいるかというと
課題に取り組めば結果が明らかになり、
何らかの結果が出てしまうと、
そこで思うような結果を出せないかもしれないということを
恐れる人は、行動することに躊躇してしまうことになるからです。
定年後のセカンドライフでこの勇気が出るかどうかで
変われるということです。
老いることに対して前向きになれるので
年を感じてることに負い目を感じている人は
勇気づけられる一冊です。
⇓ ⇓ ⇓楽天ブックス ⇓ ⇓ ⇓